Magical potion / Iwan Gabovitch
考えすぎたり、行動が極端になってしまったりして、苦しい思いをしているあなたに。
今日は心の万能薬として効くおまじないをお届けいたしましょう。言動が過剰になって緊張している自分に気付いたら唱えてみてください。
はじめての「おすぎです!」
私はこの魔法の言葉に何度癒されたことでしょう。
え? 意味がわからない?!
あ、そうですよね、失礼しました。
では、具体的に用例をご紹介いたしましょう。私がうつ症状に苦しんでいたころの日記です。
やる気が出ない。何もしたくない。めんどくせー。でも、頭の中でぐるぐるしてんのはよくないんで、あと、先生にすすめられたので書きます。
よくわからない。いやなかんじ。何がいやなのか。(中略)今の状態を最悪の気分というのでしょうか。でも上には上があります。いや、下には下か。
先輩が、頭が良すぎると言いました。私はただ考えすぎなだけだと思いました。真剣すぎ、まじめすぎ、やりすぎ。おすぎです。
(中略)
わかってねぇなと私は落胆するが、わかるわけねぇ、わからなくて当然とも思う。期待しすぎだと反省する。そんな自分を責める。(中略)自分のことも信じられない。誰も信じられない。ただ信じられないと信じているだけか、多分信じていることもあるので、前者は言いすぎですね。細かすぎる。またおすぎ。
私の苦しみを誰も知ることはできないのだと強く思っているくせに、そんな悲劇のヒロインやってる自分が大嫌い。矛盾、極端、おすぎ。
……。
とまぁ、こんな感じです。
シリアスモードで「おすぎです!」は反則ですよね。「フフ」ってなっちゃいました。和むテンションじゃないのに。
当時の私は「おすぎ」と表現することで、マイナスのスパイラルにハマらないように抗っていたんでしょうね。落ち込みながらも「おすぎだからしょうがないわ」と自分をなだめていました。
悲しいかな、それでも結局、ビッグウエーブにのみ込まれてばかりだったんですけど。
「おすぎです!」の用法・用例
なんて言いつつも、「おすぎです!」にはやはり気持ちをほぐす効果があると思います。自分の気持ちをダラダラと述べたあとに、「おすぎです!」で締めくくると、客観的な視点が生まれるからです。ちょっとだけ冷静になれるというか。
例えば、
(「こだわりすぎ」って言われた……)
「おすぎです!」
(あ、あたし頑張りすぎてるな……)
「おすぎです!」
(私がこんな真剣に考えてるのに!)
「おすぎです!」
いかがでしょう?
これであなたも「おすぎ」の仲間入りです。
最後に
何事もやりすぎは禁物。ほどほどに。って、そんなことわかってるんですけどね。
そんな「おすぎ」な我らにピッタリな「too much」という言葉があります。これは、過剰な、度を越しているという意味ですが、使い方によっては「たまらない」と称賛する意味で使うこともあるそうです。
つまり、You are great. Too much. (「おすぎ」なあなた、たまらない!)
You're cool!! (ヒュ~! カッコ良い~!)
「おすぎです!」 今年の流行語、決まりましたね。
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