今日は、簡単な診断テストをご紹介します。
テストと言っても難しいものではありません。湯浅誠さんの著書『どんとこい、貧困!』の「“溜め”度を測ってみよう!」というコーナーで紹介されていたものです。
よろしければ、診断してみてください。あなたの今の環境がどのようなものか理解するきっかけになるかと思います。
毎日を楽しく生きていくために必要な“溜め”
“溜め”とは、湯浅さんオリジナルの言葉で、「がんばるための条件」「その人が持っている条件」のことです。
“溜め”というのは、人を包むバリアーのようなもの。人は誰でも“溜め”に包まれて生きている。お金があるのは、金銭の“溜め”があるということ。頼れる人がまわりにたくさんいるのは、人間関係の“溜め”があるということ。そして、「やればできるさ」「自分はがんばれる」と思えるのは、精神的な“溜め”があるということだ。(湯浅誠 『どんとこい、貧困!』より)
私の中で“溜め”は貯金のイメージです。ポイントやマイルをためる感覚とも似ているかもしれませんね。
“溜め”、あなたにはどれくらいあるでしょうか?
では、さっそくあなたの“溜め”の現状を知るための6項目を自己採点して視覚化してみましょう。
“溜め”度チェック
- 「お金」「人間関係(親や友達など)」「精神(的なもの)」を基本の“溜め”として、あらかじめ設定します。
- この他の3つに、あなたが「これが“溜め”になるのでは」と思う項目を自由に書き入れてください。
- 各項目の最高点数は5点。じっくり考えて自己採点してみましょう。あなたの基準でOKです。
- 最後に6つの点を線で結んで、どんな六角形ができるか見てみましょう。
ちょっと悲しい結果になってもガッカリしないで。「溜め」はあなたにとって、変えられるべきもの、変わっていくものだからだ。
診断結果
私の“溜め”度はこんな感じになりました。
もっとこぢんまりとした六角形になるだろうと予想していたので意外でした。こうやってみると、今のネックはやっぱりお金なんだな~とよくわかります。
さらに、抑うつ症状がひどかった頃を思い出して採点してみたのがこちらです。
当時の私が採点したら、また違う結果になったかもしれません。でも、これより大きな六角形になることはないでしょうね……。
こうして2つの図を比べてみると、同一人物だとは思えません。人間変わるものですね。
では、次に『どんとこい、貧困!』の中で紹介されていた6人の結果も見てみましょう。
(湯浅誠 『どんとこい、貧困!』 pp.158-159より)
“溜め”の項目も人それぞれです。モテ・容姿、夢、地域など、「なるほどな~、それもあったな~」と。
形もいろいろ。自分で項目を設定して回答しているわけですから、これがその人の素直な気持ちでもあるんですよね。まぁ、ここで紹介されている6人は「本に載るから」と意識していたかもしれませんけど。
何にしても、こうして点数をつけて目に見えるようにすると、冷静に判断しやすくなりますし、新たな発見もあると思います。
最後に
「頑張れないのは自分が弱いせい」「自己責任」と思っているあなたへ。
生きづらいのは、あなたが弱いせいではありません。
確かに、自分にまったく非がないということはないでしょう。でも、不可抗力で受け入れざるを得ないことも多いはずです。例えば、生まれてきた環境や、周りの人々など。
「過去と他人は変えられない」とよく言いますが、本当にその通りで、過去と他人はもうあきらめて受け入れるしかありません。何なら、「これまで私がこんなに苦しい思いをしてきたのはアイツのせいだ」と考えたっていいと思うんです。
そのかわり、「自分」と「未来」はあなたが選んで生きる。「アイツのせい」ではなく、自分が責任者として自由に毎日を過ごしていく。
じゃあ、具体的にどうすればいいの?
そう聞かれると回答に困ってしまうのですが、原則は「自分が気持ち良いと思えることをやる」ということですかね。
自分の思い通りにならないこともあるのが人生なので、実際には難しいこともあるのかなと思うんですが。
あなたの“溜め”が少しでも充実したものになりますように。
<本日の一冊>
湯浅誠 (2009) 『どんとこい、貧困!』 理論社
これまで私がぐるぐると考え続けていたことが書いてあって、共感ポイント満載の内容でした。
- 努力しないのが悪いんじゃない?
- 甘やかすのは本人のためにならないんじゃないの?
- 死ぬ気になればなんでもできるんじゃないの?
- 自分だけラクして得してずるいんじゃないの?
- かわいそうだけど、仕方ないんじゃない?
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