
シリーズ【自分でできる認知療法】も第五回、後半戦に入りました。
【自分でできる認知療法】
第一回 認知療法とは
第二回 問題を整理し、目標を見つける
第三回 バランスの良い考え方を身につける
第四回 目標達成のための計画を立てる
第五回 生活のリズムを回復する
第六回 人間関係を改善する
第七回 心のクセに気付き、柔軟な考え方を選ぶ
連日、問題に取り組むワークが続きましたので、ちょっと飽きてきました? 疲れてきました? え? 私だけですか?
嫌になったらちょっと休憩。お好みのサイトでお楽しみください。そして、気が向いたらこのページの存在を思い出していただければ幸いです。
さて、今日のテーマは生活リズムの回復。心身に疲れがたまると、生活リズムが崩れがちになります。うつ病療養中は、心の負担を軽くして無理なく過ごすことが大切なので、「規則正しい生活じゃなくてもいいじゃん」というのが私の考えです。
それでも、自分の生活のリズムを整えることで調子が良くなることもあります。少しずつ無理のない範囲で生活の記録をつけてみると、生活改善のヒントが見つかるかもしれません。
では今日も、紙とペンを用意して、一緒に考えていきましょう。
本日のレッスン:生活のリズムを回復する
今日は、『こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳』で紹介されている「週間活動記録表」を使って、あなたの生活をチェックしてみましょう。

では、職場の異動でうつ状態になったAさんの記録表を例に、書き方の説明をします。
例)Aさんの週間行動記録表

①記録表の一番上に注目したい気分を書きます。
②1時間ごとに何をしたか書き出します。
③活動の横に、注目した気分の評価を100点満点でつけます。
まずは、今日一日、何をしたか書き出してみましょう。
1週間つけ終わったら、活動内容と気分の関係を見直します。その際、次に挙げる質問に答えながら考えると整理しやすいと思います。
【考察シート】

例)Aさんの考察


最後に
最初は、毎日記録をつけるのが大変かもしれませんので、「毎週月曜日に一日分記録する」というようなやり方でも良いと思います。「やってみようかな」と思えるときに試してみましょう。
文章や数字で書き出す以外にも、星やニコちゃんマークで表現したり、シールを貼ったりするのも楽しいですね。

自分に合ったやり方を工夫しながら記録すれば、無理なく活動記録をつける習慣が身に付くと思います。
今日も最後までお疲れ様でした。では、また。
【次回予告】
第六回 人間関係を改善する
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<参考文献>
大野裕(2003)『こころが晴れるノート うつと不安の認知療法自習帳』創元社
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