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ある晴れた日の午後。

細い棒切れを海に突き刺して遊んでいる男の子と女の子がいます。

ショウくんとサクラちゃんです。

二人は何やら、熱心に話をしているようです。


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ショウくん:人生には不安がつきものだよ。

サクラちゃん:ほんと、そうだよねぇ。

ショウくん:不安を感じない人間なんていないからね。人生は悲惨だよ。

サクラちゃん:
こんな世の中じゃ、マイナス思考になって当然だよね。

ショウくん:人間は、苦しみと退屈のあいだで揺れ動く振り子なのさ。

サクラちゃん:それ真理だね。なんかみんなチャラチャラしてさ~、目先のことしか見えてないじゃん。ほんとイヤになる。

ショウくん:特に女子はそうだよね。大事なことをバカに伝えることほど難しいことはない。

サクラちゃん:言えてる~。

ショウくん:ヤツらの考えを読み取ることは、ヤツらの食べ残しを食べるようなもんだよ。あるいは、ヤツらの脱ぎ捨てた服を着る、とかね。

サクラちゃん:うわ~、絶対イヤ~! 臭そ~。

ショウくん:人が服を着るように、心はウソを着てるからね。

サクラちゃん:ウソを身にまとうなら裸の方がまし。

ショウくん:だよね。まぁ、アイツらはある意味善良だよ。

サクラちゃん:素直にジェラシーまき散らせることもね。

ショウくん:うん。ひがみ・そねみは自分がいかに卑屈か言いふらしてるようなもんだからね。

サクラちゃん:あと、ヒマなんだよね。

ショウくん:間違いない。強い人間は自分の運命を嘆かないし。

サクラちゃん:確かに。

ショウくん:「わかってる人」はみんな人間嫌いだと思うよ。

サクラちゃん:私も人間キライ。ちょっと寂しいけどね。

ショウくん:孤独はすぐれた心を持つ人の運命なんだよ。

サクラちゃん:それって、ショウくんのこと?

ショウくん:さぁ、どうだろ?

サクラちゃん:ま、「人生いろいろ」、だよね~。


・・・・・・



何とも世知辛い世の中です。


ショウくんの正体は……?


さて、先ほど登場したショウくん。彼のモデルはドイツの哲学者ショーペンハウエルです。ちなみに、前回の記事『私の人生は孤独で悲惨。不安が絶えません』もショーペンハウエルの生涯を元に書いてみました。


アルトゥル・ショーペンハウエル(1788-1860年)

心に突き刺さるショーペンハウアーの言葉

仏教精神・インド哲学を中心とする独自の哲学観で、多くの哲学者・芸術家・作家に影響を与えた。芸術論・自殺論が有名。


で、なぜ突然ショーペンハウエルが出てきたのかと言いますと、先日読んだこちらの本で紹介されていたからです。

岡田尊司 『母という病』

母親という存在は一体どういうものか? 親子関係にとどまらない影響について、さまざまな事例を挙げて説明されています。

ショーペンハウエルの哲学や言葉に、母親という存在が大きく影響していたということを知り、彼の哲学を知りたくなりました。そんな思いから前回・今回の記事を作成した次第でございます。

気持ちが落ち込んでいたり、死にたい気持ちになってしまうとき、「名言」を浴びせられると余計につらくなってしまうこともあると思います。ですから、このブログでは、そういった説教めいた名言などはあまり取り上げないようにしています。

しかし、ショーペンハウエルの言葉には何か共感できるところがありました。非常に個人的な感想ではあるのですけれども。

これから彼の本を読んでみて、何か参考になりそうな考え方があれば、またご紹介したいなと思っています。


ちなみに。
ショウくんは、ショーペンハウエル。じゃあサクラちゃんは?

赤ちゃんの名前ランキングで、「翔」くんが1位に輝いた2000年。女の子の第一位は「さくら」ちゃん。

それだけです。特に意味はありません。



<参考サイト>
ショウペンハウエルの家族と生涯
ショーペンハウエルの名言 | ウェブ石碑



<スペシャルサンクス>
私に「人生いろいろ」を教えてくれた歌手・島倉千代子さん。ご冥福をお祈りいたします。