精神科・心療内科で「うつ病」と診断されたけれど、「自分は本当にうつ病なのだろうか?」と疑ってしまう。
そんなときってありませんか?
私はいつもそうでした。頭の中は疑いばかり。「単なる甘えだ」とか「ダメ人間なだけだ」とか。
そんな過去の自分に言いたい。
それはうつ病です。(←林公一先生風に)
【参考】精神疾患の真実を語る林公一先生
あなたが感じる心身の不調は具体的にどんなものですか?
以下に挙げる症状に当てはまるものがあれば、うつ病の可能性が高いようです。あなたが甘えているのではなく、うつ病がそうさせているのかもしれません。
うつ病の症状
うつ病の主な症状は以下の12点。
- 抑うつ気分・・・ゆううつが毎日続く。
- 意欲低下・・・何をするのも億劫、何をする気も起きない。
- 興味の喪失・・それまでには関心を持っていた事柄に対して、まったく興味を持てなくなってしまう。
- 食欲低下・・・食欲がなく、食べてもほんの少ししかのどを通らない、体重も1カ月で2~3kg以上減ってしまう。
- 不眠・・・寝つきが悪い、寝ても何度も目を覚ます。夜が明けないうちから目が覚めてしまう。
- 抑止・・・何をしようにも、ゆっくりとしかできない。
- 焦燥・・・イライラと落ち着かず、一箇所にじっとしていることもできずにウロウロ歩き回ったりする。
- 易疲労性・・・身体が普段よりも疲れやすい。
- 自責感・・・何事においても自分が原因でうまくいかない、すべては自分のせいだ、などと思い込んでしまう。
- 思考力減退・・・頭の回転が極端に遅くなったように感じ、何事にも集中できない。
- 決断困難・・・何を決めるにも時間がかかったり、結局何も決められないままになる。
- 希死念慮・・・生きていても仕方がない、死んでしまったほうがましだ、という考えに取りつかれる。
(『「うつ」と上手につきあう心理学―自分でできる認知療法入門』より)
これらの症状が一定期間(ほぼ2週間)以上続く場合は、うつ病の可能性が高いとのこと。
精神論でうつ病は治せない
うつ病12のチェックポイント、当てはまる症状はありましたか?
私は……全部当てはまりましたー! 見事に、ここに書かれている通りの症状で苦しみましたよ。最初読んだとき「あれ? 私のことが書いてある」って思いましたもん。ほんと、そのまま。
「私は本当にうつ病なのかな?」と疑っていたとき、特に病気の症状だと思えなかったのは「意欲低下」「易疲労性」「自責感」「希死念慮」、この4つですね。
「面倒くさい、やる気がない」 ← ただの甘えだ!
「すぐ疲れる」 ← 体力がない、心が弱いだけだ!
「うまくいかないのは自分のせい」 ← そう、何事も自分次第だ!
「私なんか生きている価値がない」 ← 現実から逃げているだけだ!
病気なんかじゃなくて、自分のココロとカラダの弱さが原因だとしか考えられませんでした。
でも、冷静になって考えてみると、12の項目が全て当てはまるって、普通じゃないですよ。高橋良斉氏は、この中のひとつでも当てはまったら精神科を受診すべき、と勧めています。
精神論で何とかなるもんじゃありません。うつ病は目に見えないし、かなりやっかいな病気です。
まだ病院で診てもらっていないのなら、さっそく病院へ。うつ病と診断されたのなら、まずは主治医を信じて治療を。
あまり自分を責めないでくださいね。
<参考文献>
高橋良斉 (2002年) 『「うつ」と上手につきあう心理学―自分でできる認知療法入門』 ベスト新書
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