うつ病に関するニュースです。
クリント・イーストウッドの妻 うつ病と不安障害でリハビリ施設に入所

クリント・イーストウッドの妻ディナ・イーストウッドがうつ病と不安障害の治療のためリハビリ施設に入所したとTMZ.comが報じた。
シネマトゥデイ 2013年4月25日 15時30分配信
http://www.cinematoday.jp/page/N0052460

このニュースを見て、アメリカと日本では精神疾患に対する見方が違うのだなぁと感じました。

日本でも、うつ病を患ったことを告白する有名人は何人もいらっしゃいますが、「うつ病と診断され、これから治療を受ける」という報道はあまり聞きません。

例えば「体調不良のため長期休養」というような表現で、モヤモヤ~っと曖昧に理由をぼやかす発表を耳にします。はっきりとした説明がないために、変に勘繰ってしまう人もいるのでは? 別に隠す必要なんてないのに。と思いつつも、まぁいろいろありますよね、いろいろ。

芸能人のうつ病カミングアウト事情


芸能人の場合は、事後報告のような形で「実はうつ病を患って……」「だいぶ回復しましたが、今も闘病中です」と一大決心をして番組内でカミングアウトするという印象があります。

芸能人はイメージが大切なお仕事ですから、ファンの夢を壊さないように不都合な事実を伏せる。これは商品価値を守るために必要な配慮です。

ただ、うつ病は不都合な事実なのか……?

やはり世間的にはまだまだうつ病をはじめとする精神疾患への偏見があることは否定できませんし、それを告白することがプラスになるかと言えば、そこはなかなか難しいところですよね。

うつ病であることを周囲に打ち明けるのは、一般人でも抵抗を感じるものです。それでも彼らは、うつ病で苦しむ人のため、偏見を少しでも減らすためにとメディアで自らの体験を語っている。

そう考えたら、自らのうつ病体験を語る芸能人・有名人のそのあり方を称えずにはいられません。

うつ病は恥ずべきことではないのに……


芸能人や影響力のある人がうつ病であると告白することは、偏見や悪いイメージを払拭する大きなきっかけになります。

反対に、明らかにうつ病の症状が見て取れるのにそれを隠してしまえば、うつ病は恥ずべきものというイメージが強まってしまいます。

近年、うつ病に関する報道の機会も増え、認識も変わりつつありますが、誰にでもなり得る身近な病気だと浸透するには……? もう少し時間がかかりそうでしょうか。

これだけ耳にする機会が増えたうつ病でさえ理解が難しいのですから、その他の精神疾患、難病については言わずもがな。

1年程前に「統合失調症」という言葉を知らない友人がいて驚いたことがありましたが、こういう認識の人は少なくないのかもしれません。

根拠もなく「うつ病に対する偏見」を語ることはできないが……


冒頭で、日本とアメリカでは精神疾患への見方が違うと言ったものの、このニュースだけで、アメリカが日本よりうつ病に寛容だと結論付けることはできません。

なぜなら、私はうつ病の認識に関するデータや、アメリカ人の感覚・考え方をほとんど知らないからです。

私はただ日本の病院でうつ病治療を受けているだけ。その過程で出会った人やメディアの報道、本、個人のブログなどから情報を得て、感覚的に「日本ではうつ病への偏見がある」と言っているのです。

これは浅はかな考えで、危険なことかもしれません。一部の情報を知っただけで、すべてを知った気になっているのではないかという懸念です。まぁ、それはうつ病に限らず、すべてのことに共通しますね。

しかし、偏見とまでいかなくても、私自身、うつ病であることをそのまま受け入れてもらうのは難しいと感じたのも事実。そのことで残念に思ったことが何度もありますし……。

リハビリ施設の実態と重要性は?


そして、もう一つ。ディナ・イーストウッドさんがリハビリ施設でうつ病と不安障害の治療を受けるとのニュースから浮かんだ疑問。

  • アメリカのリハビリ施設はどのような機関?
  • 日本でその役割を果たす組織は機能しているの?

日本では、公的機関による支援やデイケアがあります。かつて森田療法は、入院療法をメインにした治療を行ってきたと聞きます。おそらく、リハビリ施設のような役割を担っていたのでしょう。

日本の医療は、アメリカをはじめとする諸外国に比べて遅れていると聞いたことがありますが、実際のところどうなのでしょうか。

このあたりについては、まだまだ不勉強でよくわからないので、これからまた少しずつ情報を収集していけたらと思います。