同じことばかり考えてしまう堂々巡りの思考。

明るい気持ちになれる考えならば問題はありませんが、ほとんどはネガティブで自分を傷付けてしまう思考ばかり。

気持ちの切り替え方について、以前書きました。
ぐるぐる思考を一瞬で切り替える魔法の言葉

落ち込んだ気分に対処するには、「考えるのをやめる」のが一番です。
気分が落ち込んだときのモヤモヤを解消するための大原則


しかし、いくら頭ではわかっていても、自分の中で渦巻くさまざまな考えを止めるのは難しいもの。

「じゃあ、まずは自分が何を考えているのか整理してみよう!」

というわけで、今日のお悩み解消法は「日記」です。頭の中で考えていることや感じたことを紙に書き出してみることによって得られる効果がどれほどのものか、検証していきたいと思います。

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思考停止を試みても、なかなかうまくいかず、同じことを繰り返して、ぐるぐるぐるぐる堂々巡り。

さらに、うつ病の症状として見られる
  • 罪悪感や無価値感
  • 将来への悲観的な見方
  • 妄想(罪業妄想、貧困妄想、被害妄想など)
これらの症状が強まっているために、余計にマイナスの悪循環に陥りやすくなっているとも考えられます。

そんなときにはノートを用意して、自分の内にあるものを紙に書き出してみましょう。

私が日記をつけ始めたのは、治療を開始して3カ月経った頃。主治医に勧められて始めました。

心の叫びをノートに書きつける。形式なんて無視。文法や誤字脱字、支離滅裂でも気にしない。思いついたことをそのまま書くだけです。

 ▼例えばこんな感じ。
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日記療法の効用


ひたすらノートにガリガリ書き続けていると、自然と書くことに意識が向きます。そうすると、少なくとも手を動かしている間は嫌な気分が紛れます。

また、自分の中のモヤモヤした気持ちを出力することでばらばらに散らばった考えを整理することができます。

殴り書きでOK! あなたもぜひ、思いのたけをノートにぶちまけてみてください。

そうして一通り気持ちを吐き出すと、筆が止まる瞬間が訪れます。そのときの気分に注目してみてください。

ちょっと気持ちが軽くなっていませんか?

ほんの少しでも心の変化を感じられたのなら、成功です。

重要なのは、内容ではなく手を動かすこと


それでもまだまだ心の怨念がとぐろを巻いているのなら……、再びその思いをノートに書きつけましょう。

恥ずかしながら、わたくしの日記を再び……。
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▲まともに考えることができず、こんなしょうもないことばかり書いていました。我ながらくだらない脳内です。

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▲感情がほとばしってます……。僻み・嫉みによる怒りですね。

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▲本を読んだ感想も盛り込まれています。

とにかく書いてみる


もしかしたら、どんなに書きまくっても気持ちの変化を感じられないかもしれません。

でも、それは失敗ではありません。だって、自分がどんなことを考えているか知ることができたのですから。あなたは大きな一歩を踏み出すことに成功したのです。

今すぐに効果は感じられなくても、時間が経てば冷静に考えられるようになります。気持ちが落ち着けば、ぐるぐる思考の勢いは弱まっていきます。どんなに大型の台風でも、いつかは過ぎ去っていくのです。

ではさっそく始めましょう。
レッツ書き書き~!(あ、気が向いたときでいいですからね)

おまけ


▼私の日記帳(特に初期は文章にもなっていない謎のメモばかりですが)は、現在6冊目。
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▼最近やっと、冷静に文章が書けるようになりました。
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<参考文献>
三野善央 『 日本一役に立つうつとストレスの本―精神科と産業保健と心理教育の専門医が書いた 』 メディカ出版 2010年
北西憲二監修 『 森田療法のすべてがわかる本 』 講談社 2007年