「とにかく無気力で、起き上がることさえ難しい。そんなときはどうやって過ごしたら良いんだろう?」

こんなお悩みをお持ちのあなたへ。

私もそうだったんですよ。何もする気力がないんだけれど、一日が長い。とにかく長い。それはもう果てしない。そんな無限地獄をどうやってやり過ごしたらいいのかわからず、私は途方に暮れていました。そんな中で、本やネットで情報を探し回って見つけた、うつ病療養中の過ごし方。

それは、「卒業アルバムを見ること」でした。


療養中の長~い時間をやり過ごすコツ


では、詳しいステップを説明していきましょう。

手順1:卒業アルバム、思い出のスナップ写真、プリ帳etc. を用意する。
手順2:ページを開き、眺める。


以上。

簡単ですね。写真を見るだけなら労力もいらないですし、考える必要もありません。ただぼんやりと、頭の中をからっぽにして、イメージをそのまま受け取るだけ。頑張りどころは、アルバムを引っ張り出してくることですかね。

これは特に、いろいろな考えや言葉が頭の中でぐるぐる渦巻いているときにオススメです。写真を見ると思考が切り替わります。イメージがそのまま入ってくるので、右脳が働くのでしょうか。

その後も懐かしさをじっくり味わいながら、ひたすらボーっとしてください。

「懐かしさ」の不思議な力を武器にして


写真だけではなくて、文集なんかもいいですね。なかなか味わい深いものです。

ページをめくるたびに学生時代、青春の日々がよみがえる……。まるでタイムスリップしたように。当時の悩みや考え、好きだった人や素直に楽しんでいたこと。すべてをリアルに感じさせてくれる光景は、今の自分が忘れていた気持ちを思い出させてくれます。

この懐かしく思う気持ちって、じんわりと心をあたたかくしてくれる作用があるように感じます。

「懐かしい」という言葉、国語辞典にはこうあります。
思い出の深い人に久しぶりにめぐり会ったり、かつて遊んだ土地に再び行って昔と変わらぬ景色や物を見たりして、時間の経過を忘れたような気がして、うれしい。
そう、まさにコレ。

「懐かしい」と感じるときにはポジティブな感情が伴っているんですね。たとえそれが一瞬だったとしても、「うれしい」と感じることで心の痛みは和らぐはず。懐かしい思い出の効能は大きいようです。

痛みを忘れるために、あえて向き合う


もちろん過去を振り返れば、楽しかった思い出だけでなく、あまり思い出したくないような苦いエピソードもあるでしょう。

つらかったこと、悲しかったこと、苦しかったこと。写真に映った景色が、当時の不快感を思い起こさせたりするかもしれません。

そんなときはページを閉じましょう。無理に思い出す必要はありません。時間を置いて「ちょっと見てみようかな」と思えたときに眺めることにしましょう。

とは言え、嫌な思い出をそこまで必死に避けなくてもいいのかな、とも思います。過去と向き合うことで、新たな考えが生まれる可能性もあるからです。

それに、頭の中で考えているより、写真の方が事実を客観的に見ることができますし、今の苦しみよりは、昔の苦しみの方が痛みは軽くなっているのではないでしょうか?

まずは、少しでも心の痛みを感じずに済むようにすること。今の苦しみは脇に置いておいて、過去のそれほど苦にならない思い出を振り返ってみる。これもひとつの対処法として役立つと思います。

ノスタルジックな世界へようこそ


苦しみを軽減するには、感情的にならず冷静かつ客観的に考えることが必要。それは頭ではわかっているのだけれど、実践するのが難しい。そこで、右脳を使いましょう、という作戦です。

卒業アルバム、思い出のスナップ写真、プリ帳、デジカメや携帯で撮った画像、チェキ……。

思い出をたくさん並べて、「懐かしい」イメージを引き出しましょう。


少しでもあなたの心の痛みが和らぎますように。


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album-photo-enfants-romantiques / ozalee.fr