ピンクのゾウさんじょうろ

今日は、人間関係のお悩みに対する処方箋です。
  • 些細なことでも傷付き、動揺してしまう
  • 自信がなく、人の意見が気になって仕方ない
  • 非常識な相手の言動が理解できず、イライラしてしまう
このような問題で、頭を抱えているあなたに送ります。

あなたの心を守る「3つの神経図太作戦」とその効果


あなたの心を守るためにはどうしたらいいのか?

その答えが、『グサリとくる一言をはね返す心の護身術』という本にありました。その名も「3つの神経図太作戦」。これは、「真面目で優しく、思いやりがあるあなたはもっと図太くなりなさいよ~」というメッセージです。
3つの神経図太作戦
  1. 非人情の状態に心を移しかえて相手と距離を置く
  2. 心の防御楯を築きあげる
  3. 相手になるのをやめて反応を遅らせる
効果
  • ストレスが少なくなるか、まったくなくなる
  • 取り乱したり、怒ったりすることなく、冷静に考えることができるようになる
  • 自分がどうしたいのかじっくり考え、全体を見通すことができるようになる
  • 相手からプレッシャーをかけられずに、時間をかけて自分の言葉を見つけることができるようになる
  • 相手に操作されずに、主導権を握ることができるようになる
(バルバラ・ベルクハン『グサリとくる一言をはね返す心の護身術』より)

では、「3つの神経図太作戦」のやり方を詳しく見ていきましょう。

1.非人情の状態に心を移しかえて相手と距離を置く


非人情と言うのは、「相手の情に流されず、もっと自分を大切にしていいんだよ」という考え方。悪意を持つ相手を理解し許すことよりも、優先すべきは自分の心を守ることです。

非人情になるのは家のドアを閉めるのと同じくらい簡単なこと、と著者のベルクハン氏は表現しています。

あなたが傷付きやすいのは、常に心の扉が開きっぱなしになっているから。でも、あなたがその扉を閉めようと気を付ければ、開けっぱなしになることはありません。

うつ病の場合はこれに加えて、心の扉が壊れていて閉まらず、その扉の鍵も壊れているような状態でしょうか。もし自分の力だけで直すのが難しい場合は、修理屋さんを呼びますよね。

扉の修理をうつ病治療に置きかえるならば、修理屋さんは病院や精神科医の先生となるでしょう。

あなたが薬を飲んで休養しているのは、壊れた扉を修理している状態。
相手と距離を置くのは、「今は修理中だから中に入らないでね」と必要な場所を確保すること。

人間関係のストレスから身を守るには、他人の気分に対して境界線を引く必要があるんですね。

2.心の防御楯を築きあげる


心の防御楯を築くためには、次のようなイメージが有効です。
見えない防弾ガラスで心を守る

腰をおろし背筋を伸ばし、リラックスして、深呼吸してください。目の前に厚い防弾ガラスでできた透明の壁を思い浮かべてください。あなたはそれによって完全に守られています。けれども外の様子はすべて見たり聞いたりすることができます。ただ、他人が発するもの、彼らの感情とか気分といったものだけはあなたに当たらないのです。
このイメージをいつでもつくり出せるように、日頃から「私は守られていて安全だ」ということを意識しておくことが大切です。

3.相手になるのをやめて反応を遅らせる


反応を遅らせるという方法は、すべてのシーンで使えるわけではありません。しかし、反応に変化をつけるのは効果的です。あなたを非難する心ない人には、冷や水をかけるという選択もあるのです。言葉の冷や水ね。

ベルクハン氏は言います。相手から操作されたり圧力をかけられたら、「それについてはよく考えておきましょう」と答えればそれだけで充分、と。

あるいは、「そこはノーコメントで」「事務所的にNGなんで」と芸能人ぶってみるのもいいかもしれません。

その他に「頭がおかしいふりをする」という方法もあります。これはかなりレベルが高いです。強力な防御になると同時に攻撃にもなる。破壊力も抜群です。ただし、リスクが伴いますからご注意を。

これを実践した勇者の記録がコチラ。
まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど 「井の頭池」

【追記】「井の頭池」のページは削除されてしまったようです。めっちゃ面白かったのに……。残念。

まとめ


いかがでしたでしょうか?非人情、図太い神経になれそうですか?

一度に「神経図太作戦」を実行するのは難しいので、ひとつずつ練習してみてください。

「批判されても傷付かないようになるには、失敗しても悪びれない態度が必要」とベルクハン氏。ときには開き直ることも必要なんですね。

おぎやはぎを見習って。

「うつ病ですけど何か問題でも?」

ぜひマスターしたいですね。


<本日の一冊>
バルバラ・ベルクハン 瀬野文教 訳 (2002)『グサリとくる一言をはね返す心の護身術』 草思社