宮崎駿監督「僕の長編アニメーションの時代は終わった」

アニメーション映画の巨匠、宮崎駿監督は6日午後、東京都内で記者会見し「僕の長編アニメーションの時代はもう終わった」と語り、最新作「風立ちぬ」をもって引退することを正式に発表しました。

NHK NEWS 2013年9月6日 18時49分配信
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130906/k10014341911000.html


2013年7月より公開中の映画「風立ちぬ」、そして宮崎駿監督の引退会見。ジブリ関連のニュースを毎日のように耳にします。

私もジブリが大好きです。「私も」と言うのは、ジブリ作品が嫌いと言う人に出会ったことがないから。「みんな絶対好きでしょ?」という感覚(押し付け?)。ですので、私ごときが情報発信しなくったって、みなさんよくご存知でしょうが、「これはぜひ共有したい」と思う言葉がありました。

この世は生きるに値する

宮崎駿監督の言葉です。

この言葉を聞いた瞬間、私はハッとしました。胸に何かがグサリと刺さったような、心を射抜かれたような。そして反芻しました。「そうか、この世は生きるに値するのか」と。

私は今まで、「人はなぜ生きるのか?」「何のために生きるのか?」「なぜ死を選んではいけないのか?」など、生死について考え続けてきました。しかし、答えは見つかりません。

そのとき飛び込んできた宮崎監督の「この世は生きるに値する」という言葉。この言葉は、すべての問いの答えになっています。

「生きることは素晴らしい」「いつか必ず『生きてて良かった』と思える日が来る」など、これまでたくさんの答えを見聞きしてきました。どの言葉も間違っていません。ただ、私にはキレイごとにしか思えませんでした。

しかし、宮崎監督のメッセージは私の心にストレートに届きました。生を強いるニュアンスがなく、初めて納得できた答えだったのです。

一見、他の言葉と同じようですが、深みも重みも違います。良いことも悪いこともすべてひっくるめて価値があると。まぁ、私が宮崎監督をひいき目に見ていることもありますし、回復した今だから肯定的に受けとめられただけかもしれないことは承知しております。

「この世は生きるに値する」、それを伝えるために作られた作品。多くの人に支持される理由がわかります。改めて「宮崎駿」の偉大さを思い知りました。

また、「物語は逃げ場にもなる」という言葉も印象的でした。逃げるといっても、決してネガティブな意味合いではありません。物語は心を豊かにします。知らない世界を知ることで、それが生きる糧になるのです。


生きよう、風を感じて。





宮崎駿監督作品(脚本・監督を務めた長編アニメーション作品)>

ジブリの中で、どの作品が一番か考える時間がすごく楽しい。全部好きだから一番なんて決められない。「えぇ~、あれも好きだし、これも気に入ってるし、うーん、あぁ~」などとウダウダ言っている時間が幸せなのです。

風の谷のナウシカ (1984年公開)

天空の城ラピュタ (1986年公開)

となりのトトロ (1988年公開) 
 

紅の豚 (1992年公開)


もののけ姫 (1997年公開)


千と千尋の神隠し
 (2001年公開)


ハウルの動く城 (2004年公開)


崖の上のポニョ (2008年公開)


風立ちぬ (2013年公開)
風立ちぬ 公式サイト

風立ちぬ サウンドトラック